頭で理解し,身体で覚えよ
ピアノの練習には、理論的な勉強と実践的な練習が欠かせません。教本を読むだけでなく、実際に鍵盤に向かって繰り返し練習することが重要です。このことは英語学習にも当てはまります。英文読解の勉強に加え、音読を繰り返すことで英語を使いこなせるようになります。
何事も理論だけでは不十分であり、実践だけでも効果は限られています。両者をバランスよく組み合わせることが重要です。英語の音読においても、ただ字面を追うのではなく、意味を理解しながら読むことが求められます。
予習では、単語の意味やアクセントの位置を理解し、文法の基本を把握することが必要です。一文一文の構造や文法要素を理解しなければ、正確な理解には至りません。単語の訳語をつなぎ合わせるだけでは、英語を正確に読むことはできません。
英文を理解したら、次は音読の繰り返しです。重要なのは、内容をイメージしながら音読することです。単なる棒読みではなく、人に伝えるように音読します。朗読するように、演説するように、舞台役者ように、様々なスタイルで演じてみるのも楽しいでしょう。
音読の効果については、東北大学の川島隆太教授の研究が示すように、前頭葉が鍛えられ、記憶力が向上します。繰り返すことで、見逃していた表現や論理の流れが明確になることもあります。
音読はリスニング力も向上させます。音読自体が能動的なリスニング練習になり、発音できない単語は聞きとれませんし、読んで理解できない英文は何度聞いてもわかりません。リスニング試験での英文をはっきりと聞き取れるようになります。
音読を繰り返すと、ランナーズハイのような快感が得られます。一語一句理解した英文が増えてくると、1時間の音読があっという間に感じられ、英語を英語のまま理解できる喜びも感じられます。1時間続けて英語を話し、聴く環境が作れるのです。
音読を繰り返した結果、プロのピアニストが初見で楽譜を演奏できるように、初めて見る英文も、英文の流れに沿って、左から右へ「直読直解」できるようになるでしょう。
理論と実践を組み合わせた学習方法で、英語力を飛躍的に向上させましょう。